四十数年前に買ったディップメータLDM-810,
当時は真空管を使っていたのでグリッドディップメータと言っていました。
アンテナの調整に使おうとジャンクボックスから引っ張り出したのはいいのですが、全く動作してくれません。
半世紀近くほったらかしにしていたので、無理もないことです。
ケースを開けて、テスターを使って点検したところ、高電圧がきていませんでした。
ニュービスタ周辺の配線、とにかく、すごい配線です。
出来の悪い中学生の半田付けです。
AC100Vを直流にする整流器にセレン整流器を使っていて、これが壊れているのが分かりました。
シリコンダイオードに、電解コンデンサーを取り替えるなど、電源回路を変更して、テストしましたが、
動作しませんでした。下の白い四角い物体がセレン整流器!。
ここで、ネットで探しまくって、回路図を手に入れました。
いろいろ頑張ってみましたが、解決できません。ニュービスタ6CW4が不良ではないかと思われましたが、ここで修理を断念、真空管でなく半導体で作り直すことに決めました。
はたまた、ネットを探しまくって?FETを使ったディップメータの回路図を見つけました。
すごく簡単な回路です。
このうちのAC電源を省略して、乾電池006Pのみのディップメータにしました。
RFコイルとダイオードの1N60を除く部品は元あった部品の流用品です。
蛇の目基盤を小さく切ってバリコンにネジ止めしています。
10kΩの抵抗が、真空管に使っていた物なので、ばかでかい。
上の2個の円筒状の物体は、100pfのコンデンサです。
配線のクローズアップです。
高周波が乗るところは、基盤を中継せず、空中配線で、格好は良くありません。
ケース内部です。
電池006Pが見えています。
ケースをかぶせて完成です。
電源を入れて動作試験をしました。
ダイアルの周波数目盛と実際の発振周波数は、ゼレカバ受信機で確認したところ、ピッタリと合っていました。
ただ、6バンドある内、下の4バンドはメータが半分以上振れてヂップ点も確認できましたが、
上の2バンドは、発信は確認できましたが、メーターが振れないので、ディップ点の確認が出来ません。発信が弱いのでしょう。
RFCや抵抗値をかえるとか電圧を高くするとか、調整すると解決するかも知れませんが、HF帯の調整には十分なので、、当面これでいきます。
ケースも大変汚れているので、塗装しました。
電源ケーブルがないぶん、使いやすくなりました。要した費用約300円でした。