今回は、トレースに入る前の下準備について説明します
下の画像は原画ですが、ハッキリしすぎていて、
この上からトレースをしても、トレースの線が見えにくいと思われます。
1. 外形などが判別できる程度に全体に薄くして、
どこをトレースしているのかわかり易くします。
ツールバーにある、フィル・ストロークの編集アイコンをクリックします。
(メニューバーの「オブジェクト」をクリックして、一番上にあるフィル・ストロークの編集を選択クリックしても同じことです)
2. フィル・ストロークの設定
すると、下の画面のようにフィル・ストロークの設定画面が現れます。
この画面で、「フィル」を、「単一色」を選択します。
ポイントは、下の「不透明度 %」のレバーです。
デフォルト(初期値)は一案左側0%になっています。これを右にスライドさせると
だんだん薄くなります。
好みの薄さに調整して、閉じればいいのです。
3. レイヤーを設定します
ひとつの画面で描くのは、不可能ではありませんが、得策ではありません。
レイヤーとは何かわからい方は「基礎講座」のレイヤーの記事を参照してください。
この「雪だるま」を描くのに何枚のレイヤーが適切かは、
個人よって考え方があり、いろいろ分かれることでしょうが、以下のようにしました。
1) 雪だるまの原画
2) 胴体部分
3) 頭の部分
4) 影の部分
5) バケツと枝
6) 目と口
7) 鼻
一番後ろになるもの、一番手前に来るものは何かを考えて、
その間にいくつあるとよいか考えればいいわけです。
少なくとも背景、メイン画面、前景、それと原画の4個は必要でしょう。
アニメを作るのと同じ要領でしょうか。
例ではちょっと多すぎる感がありますが、初めてなので多く作ってみました。
この半分くらいでもいいでしょう。
メニューバーのレイヤーをクリックします。プルダウンメニューが表示されます。
一番上の新規レイヤーを選択クリックします。
レイヤー名の入力ダイアヤログが表示されますので、レイヤー名を入力します。
複数レイヤーを作成しましので、この作業を何回か繰り返します。
最後に、「雪だるまの原画」は別のファイルから「コピペ」しましたので、
「レイヤー1」になっていますので、わかり易く「雪だるまの原画」に
名前を変更します。
メニューバーの「レイヤー」をクリックして、「レイヤー名の変更」を
選択クリックします。新規レイヤーを作るのと同じような方法ですね。
最後にレイヤーの一覧を見てみましょう。
インクスケープ画面の一番下の矢印をクリックすると、プルダウンでレイヤーの
一覧が下図のように表示されます。
なお、レイヤー上に画像があるのは「雪だるま原画」だけで、残りのレイヤーは
今のところ「空」です。
次回は、各レイヤーごとのトレースを説明しましょう。